Ars Magnaというのはラテン語で「大いなる技」というような意味です。錬金術の奥義とか、学問の体系とか、さらに自然魔術の技、というような意味も含む、あるいはそういうふうに学問が分化しないで、ひとつの「大いなる学問」というようなものであった時代の言葉です。

 何も現代の錬金術師を気取るわけではありませんが(ほんとうにそうならあやしすぎますね)、私にとって学問というものは「陳腐な常識をひっくりかえしてこそ学問」という思いがあります。
「本当にそうなのか、事実はどうなのか、世に通用する考えが本当にそれで真実なのか」ということは常に気になるところではあるわけです。
 実際最近の世の言論を見ていると、たとえば何かの主張について、ちゃんとした吟味をせずに、「なになに主義だ」というようなレッテルを貼ることでよしとするような傾向が、特に掲示板などでしばしば見られますが、これとは一見逆の「人それぞれ、どう思おうと勝手(そりゃそうですが)」だから「何が正しいかなんていうことを言う方が馬鹿」、というような言説同様に実は思考停止の考え方なのではないかと思います。
これではまともな議論など成立する由も無く、「声の大きいものが勝つ」とか「強引なディベート」の世界や、もっと困った「非国民」なんていう言葉がのさばるような世界になりかねません。

 ですから、もはや若者ではない私とはいえ、あえてもう一度学んでみよう、そして考えてみよう、ということを企図して、それなりに実践もしてきたと思うのですが、やはり一度は自分の考えをちゃんと文章にまとめておかないと、いろいろ見落としが出てきそうでもあり、また />ちゃんと記録しておくことで責任がはっきりしますし、またそのなかで新しい発見というものも期待できると思うわけです。
そういうことを考えて、このサイトにあれこれ書き込んでいく予定です。

 もう一つのタイトル、Final Encyclopediaの方は、もともとSF小説の題名なのですが、これに18世紀のフランスの百科全書派のイメージを重ねています。 彼らがある意味新しい時代を用意したように、というとおこがましいのですが、未来を作る人にとって何かの足しになればよい、と思っています。

 (しばらく準備中の部分が多くなると思いますが、ご容赦願います)