ベートーヴェン ピアノ協奏曲第五番「皇帝」
宇野功芳さんという音楽評論家(最近では指揮者としての仕事もとても素晴らしい)がいます。講談社現代新書からいくつかクラシック音楽の入門書を出しておられるのですが、この人の評価するCDは、はずれが少ないとおもっています。ヘルベルト・フォン・カラヤンの
評価で、くそみそに書いていたのがとても気に入って読み始めたのですが、私のきいたことのある演奏についてとても同感したわけです。
で、この人が「皇帝の中の皇帝」と評価するのが、アルトゥール・ルービンシュタインのピアノ、ダニエル・バレンボイム指揮、1975.3.10/11演奏のこの曲です。当時88才のルービンシュタインですが宇野氏
いわく「やっと枯れてきた」演奏がこれです。
めちゃくちゃうまい上に、迫力と深みも十分な、なるほどこれは確かに「皇帝の中の皇帝」です。なんというか元気の出る演奏でもあります。
こういう演奏についてはぐだぐだ言わずにまず聴いてもらうのが一番でしょう。まさに「人類の宝物」です。
ちなみにCDは、RCA BVCC-9324です。